昔の病気ではない結核の脅威 「静かなる殺し屋」結核をどう防ぐ?
「結核」と聞くと昔の病気とイメージしてしまう人がいると思いますが、実は「結核」は過去の病気ではなく、現代でも猛威を振るっている病気なのです。日本でも発症者数2万人、死亡者数2000人と驚くべく数字が出ています。9月24日~9月30日まで結核予防週間となります。結核に対しどんな症状があるのかや予防するには何をすれば良いのか考えてみたいものですね。
きたる結核予防週間(毎月9月24日~30日)を前にし、シャープ株式会社は、注目の研究結果を発表しました。
その内容とは、プラズマクラスター技術を利用したイオン発生装置を使うと、医療従事者が結核に感染するリスクや患者が再び結核にかかる危険性を減らすことができるということです。
9月8日(木)に、都内で開催された発表会の取材内容をご報告いたします。
発表会にはジョージア国立結核病院院長や結核調査戦略計画部門長、シャープの役員らが登壇。結核の現状と、シャープが自社のプラズマクラスター技術研究に懸ける思いなど
を話されました。
沖田総司、高杉晋作、チェーホフ、滝廉太郎、石川啄木……。
これら著名人にある共通項を述べよ、という問題が出たらあなたは答えられるでしょうか。実は、彼らはみな結核によって亡くなった人たちです。もちろん、今挙げたような人はごく一部で、リストを並べたならば「え!? あの人も?」と驚くことでしょう。それほどまでに結核は多くの人々から生命を奪い続けています。
しかし、その脅威とは裏腹に、結核が「ああ、昔の病気ね」と
侮られがちなのもまた事実です。
実際は、結核は現在も世界中で猛威を振るっています。
WHO(世界保健機関)の統計では、世界で年間約150万人が結核で死亡、
2014年には日本でも約2万人が新たに発病しており、
毎年2,000人ほどが亡くなっています。
とても他人ごとではすまされない現状です。
この状況を打破すべく新たな希望をもたらしたのが、家電メーカー「シャープ」。
シャープが開発した独自の空気浄化技術であるイオン発生技術「プラズマクラスター」が結核の感染予防に効果があることが世界で初めて判明しました。
シャープが発表したところによると、プラズマクラスターは、細菌・ウイルスに効果を発揮し、臨床試験でも小児アトピー型喘息患者の気道炎症レベル低減や、ヒトへのインフルエンザウイルス感染率低減の傾向が実証されています。
今回、シャープがジョージア国立結核病院との共同研究をした結果、プラズマクラスター技術を利用した臨床研究専用イオン発生装置を使うと、医療従事者が結核に感染するリスクや患者が再び結核にかかる危険性を減らすことが明らかとなりました。
【プラズマクラスター技術とは……】
プラスイオンとマイナスイオンを同時に空中へ放出し、浮遊する細菌・カビ・ウイルス・アレルゲンなどに作用し、その働きを抑制するシャープ独自の空気浄化技術。(シャープ社資料より)
「静かなる殺し屋」から身を守れ!結核の症状と対策
結核予防週間(毎月9月24日~30日)を間近に控えたこの時期だからこそ、もっとこの疾患を私たちは知っておくべきです。そこで、9月8日(木)に都内で開催された同技術の発表会に登壇した出席者の方々に、感染の対策などを伺いました。
「現在、世界人口のおよそ3分の1が感染しています」と、結核のまん延状況について口を開くのは、ジョージア国立結核病院院長・ZaZa Avaliani(ザザ・アヴァリアニ)氏。アヴァリアニ氏は「そのうち5%から10%が発症します」「結核は空気感染のみが感染ルート。これは基本認識として身につけていただきたい重要なことです」と注意を促します。
発表会の内容によると、日本は結核の「中まん延国」と認定を受けていますが、高まん延国からの渡航者などにより感染につながる可能性もあります。部屋の換気や人の多い場所ではマスクを着用するなど、個人レベルでの予防も心がけたいところです。
結核は別名「サイレントキラー(静かなる殺し屋)」と呼ばれ、初期症状が通常の風邪とよく似ているため区別がしにくいとも言われています。アヴァリアニ氏によると「せきが2週間続く」「せきに血が混じる頻度が高い」部分が風邪と区別するポイントとのことで、その際は、すぐに病院へ行くべきとも進言していました。
同病院の結核調査戦略計画部門長・Nino Lomtadze(ニノ・ロムターゼ)氏が興味深い話をしました。それは、HIV(エイズウイルス)感染者は出身国に関係なく、結核の感染も疑われるということ。「HIV感染者は免疫が低下しているので保菌者になりやすいのです」。実際に2015年には、HIV感染者の死因の約3分の1は結核となっているというデータがあります。
それだけに今回の試験の結果は、医師たちにとって興味深いものになった様子。同病院の臨床研究部門ディレクター兼WHO感染管理テクニカルアドバイザーのアヴァリアニ氏はプラズマクラスター技術について「世界レベルで共有すべき技術」「非常に効果が高い」「個人的には将来的に医療現場だけでなく、幼稚園、ショッピングセンター、学校などに導入していけるのではないかと思う」と絶賛しました。
また、シャープ株式会社取締役常務・沖津雅浩(おきつ・まさひろ)氏は「こういう技術があるということを医師の方がたに知っていただければと思います」と語りました。限られた環境下での試験ではあるものの、プラズマクラスターは今後、結核に対して様々な可能性を期待させるのは確かなようです。
出典:世界初 プラズマクラスター技術による結核病院での結核感染リスク低減効果を実証 | 「プラズマクラスター」技術:技術情報:シャープ
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記事監修:薬剤師白石厚子
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