アプリ頼み「触れ合い減る」?日本小児科医会は反対の姿勢

ー日本小児科医会(松平隆光会長)は、乳幼児の心身の発達への影響が心配されるとして、来月から、スマートフォンの利用を控えるよう保護者に対し啓発活動を行う。ー
2013年11月16日の読売新聞にこのような記事が掲載されました。

これは子供にスマートフォンやタブレットを与えておとなしくさせることは、親が子供の反応を見ながらあやす機会が減り、結果として心の交流をする機会が減少してしまうことを危惧しており、また画面を指でなぞるだけの仮想体験では、手の機能や五感を育てることに影響を与えかねない、というものです。

これに対してインターネットやメディアでは、賛成意見・反対意見を含め様々な議論が起こりました。
そこで今回はこの「スマホ子守」について考えてみたいと思います。

賛成、反対、それぞれの主張とは

ではスマホ子守に対する賛成意見、反対意見はどのようなものなのでしょうか?
それぞれの主張を簡単にまとめると、賛成意見としては、

・子供も満足するし周りにも迷惑をかけない。知育アプリなんかもたくさんあるし、ゲームばかりさせているわけではない。しつこく怒る機会も減らせる。
・現在の最新技術や機械に小さな頃から触れることで、これからの時代を生きていくために必要であろうと思われる感性を身につけられる。
・教育現場などでもタブレットを取り入れた授業などが始まっており、スマートフォンやタブレットに触れることは悪いことではない。

というものが多いようです。
これに対して反対意見としては、

・スマホやタブレットの画面ばかり見ていると、目が悪くなりやすい。
・親や他人とのコミュニケーションが減ることで言語発達が遅れる。
・親子の会話やふれあいが減ったり、親(人)と目を合わせられなくなったりする。
・子供をしつける機会が失われ、親としては子育てを手抜きしているのではないか。

というものが多いようです。

現在の社会背景も影響?大切なのは節度と親との関係

賛成・反対意見を見てみると、確かにどちらも一理あり、どちらか一方が悪い、と言い切るのは難しいように感じます。
皆さんはどう思いましたか?

今、子供にスマートフォンやタブレットを与えることの良し悪しを語る前に、スマホ子守の背景には子育てをする両親に優しくない社会の風潮も少なからず影響しているのかもしれません。

子どもと一緒に外出すれば、一瞬たりとも落ちついて座っていることなどなく、大声を出し、歌い、騒ぎ、遊び始める子供達を持つ親にとっては、怒れば虐待だと言われ、注意しなければモンスターペアレンツだと後ろ指を刺され、常に周りの目を気にして、何とかして大人しくしてもらおうとする保護者が助けを求めるものの一つが、スマートフォンやタブレットであるのも現実です。

またタブレットが教育現場などでも活用され、これまでにない新しい教育方法が行われ始めている今、大切なことは、スマートフォンやタブレットを与えること自体を議論するのではなく、保護者と周りがそれに対してどう関わっていくのか、を家族で考えることではないでしょうか。

子供にスマートフォンやタブレットを与え放置しておくのではなく、時間を決める、前もって遊んで良いアプリを決めておく、などのルールを設けたり、そういった状況になった時、親として子供との関係、触れ合いの時間をどうやって築いていくのか、を考えることが大切なことであるように感じます。

皆さんは、どう考えますか?

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記事監修:薬剤師白石厚子

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