不注意なのは共通、そのタイプは様々

前回は、発達障害の中の代表的なもの、自閉症スペクトラムについて書きましたが、今回はADHDについてお話しします。ADHDは「注意欠陥多動性障害」と言われているものです。

長い名前が示す通り「注意」「多動」「衝動性」の3つを特徴としている群です。とはいえ、実際の子供たちを見てみると、まあ、いろいろなタイプがいるんです。

不注意なのは全体的に共通していますが、

・ボーっとして回路がつながりにくいタイプ
・チャカチャカそわそわして落ち着きがないタイプ
・エネルギッシュでテンション高いタイプ
・衝動性が強く耐性が低く、怒りの沸点が低いタイプ
・過集中が目立つタイプ
・忘れ物やなくしものがやたら多いうっかりタイプ

いずれのタイプも保育園・幼稚園、小学校、中学校を通じてずっと、先生方や保護者の方から相談があります。

ということは…。
成長とともに悩むポイントは変わってきますが、ずっと上手に付き合っていく必要がある、ということです。

行動は年齢とともに変化 しかし変わらない部分も

長いスパンで見ていると、小さいころのような多動や危険行為、加害行動は落ち着きますが、不注意やちょっかい、自分の思いを抑えられずに状況を読んだ行動ができないこと、調子に乗りやすいところなどはなかなか変わらない…のかもしれません。

さて、上手に付き合うというのは、具体的には、本人や周りが工夫して気を付けていけば、かなり行動やコミュニケーションが改善されてくるということです。
具体的には、

○周囲の人
・環境調整:刺激を減らしてシンプルな生活環境を。
・時間調整:予定や見通しを一緒に立ててわかるように掲示したり、終わったものからリストを消していく、というのも有効です。
・コミュニケーション調整:注意が十分に向いているときに声をかけるとか、状況を通訳してやるべきことや優先順位を伝えていくことも大事です。

○本人
・感情コントロール調整:自分の感情を客観的にとらえる練習をするといいでしょう。
・注意力、刺激調整:気がそれやすく身の回りが雑然としがちなので、環境や持ち物をシンプルに。
・行動調整:メモを取るとか、スマホに忘備録しておくとか、とりあえず写メしておくとか、週末にまとめて整理する習慣をつけるとか、アイデア次第で生活がスムーズになります。

大切なことも忘れちゃう!あの手この手で周囲と協力

しかしながら、まあ、いろいろ工夫してもなかなかうまくいかないのです。
だって忘れやすく優先順位がつけられないところがあるタイプなので、この「工夫」自体忘れちゃうことも多い!

周囲がその都度、繰り返し伝えたり、新しいツールを導入してやる気を持続させたり…。と、周囲の人も本人にとっても日々修行です。
ですので、やはりここはその子一人ひとりの個性だと考えて、一緒にチャレンジしていくつもりで実践しましょう。
ゲームのように考え、目標クリアをどうやって成し遂げるか、試行錯誤していくようにします。

またこのような工夫が日々の負担となってしまわないよう、うまくいかないことを一人で悩んでしまうことのないよう、無理なく、周囲と協力して進めていきましょう。

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臨床心理士 須々木真紀子

臨床心理士をしています。
主婦であり、母であり、お仕事の時には「先生」に。

普段、様々な相談を受けますが、ここでは特に子育てに関してお話していきたいと思います。
お悩みやお困り事、解消のきっかけにでもなれたら嬉しいです。
よろしくお願いします(^^)

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