「赤ちゃんが欲しい」人に知って欲しいこと。第1回(全5回)
「妊娠しやすさ」は、女性の年齢により大きく変化します。特に30歳台後半になると、年ごとに妊娠し難くなります。したがって、「子どもをもちたい」と思っても、なかなか妊娠しないカップル、つまり不妊症の人は、年齢が上がると共にその割合が増加してくるのです。実際、不妊治療で専門医療機関を受診するカップルは、毎年著しく増加しています。
晩婚化→少子高齢化→人口減少→国力減退という一連が社会問題となっています。晩婚化の原因は、経済的な理由、女性の社会進出、価値観の多様化などが考えられます。そこでここでは女性にスポットを当てて晩婚化と少子化について考えたいと思います。
女性の社会進出とキャリアの関係について
女性の社会進出が進み、女性も仕事を通してキャリアを積みたい。働けるなら生涯働きたい。または長引く景気の減速により、夫の収入だけでは生活が出来ないので共働きをしないといけない。というのが現状であると思われます。
また価値観の多様化により、20代は仕事をバリバリしたいし自由に遊びたい。将来は結婚して子供は欲しいけど子供は、35歳過ぎてからでいい。という価値観も増えてきていると思います。
しかしいざ30歳を過ぎて結婚して、そこから子供を欲しいと思っても経済的な問題はさておき、夫婦どちらも心身が健康であっても、現代医療を持ってしても、努力で乗り越えられない大きな壁に直面するということを多くの方が知らないのが現状であります。
これが不妊症の問題の始まり
そもそも不妊とは夫婦生活を普通に2年間していて妊娠に至らないと医療機関では不妊症の可能性があるとされます。現状日本では、夫婦10組に1組、約140万人が思うような結果を得られず悩んでいると言われています。
ちなみに「妊娠しやすさ」は、女性の年齢により大きく変化します。一般に、もっとも女性が妊娠しやすい年齢は、20歳前後とされています。しかし、年齢が上がり、特に30歳台後半になると、年ごとに妊娠し難くなります。したがって、「子どもをもちたい」と思っても、なかなか妊娠しないカップル、つまり不妊症の人は、年齢が上がると共にその割合が増加してくるのです。そして、女性の年齢が45歳を過ぎると、たとえ排卵や生理があっても、赤ちゃんを作ることの出来る強い卵子はできなくなってしまうために妊娠の可能性はほとんどなくなります。
女性の平均初婚年齢は28.8歳
日本では、2010年に、女性の平均初婚年齢が28.8歳となり、第一子出生時の母の平均年齢は29.9歳となりました。30年前の1980年には、これらの数字はそれぞれ25.2歳と26.4歳でしたから、「子どもを持ちたい」と思いつつ、なかなか妊娠しないカップルの割合は、最近になって当然上昇しているものと思われます。実際、不妊治療の中でも、体外受精などの生殖補助医療を専門医療機関で受けるカップルは、毎年著しく増加しています。
「妊娠しやすさ」について
妊娠にいたるには大きな壁がいくつもあります。ここでは女性の話に限定しますが、まず妊娠にいたるには卵子と精子が出会わなければなりません。女性は初潮、排卵が始まって初めて妊娠出来る体になるわけですが、この排卵が実は多くの方が知らない事実があります。女性は自分の体内で卵子を製造することが出来ません。実はお母さんのお腹にいる時から、卵子を持ってこの世に産まれてきます。そして排卵日に月に1回卵子を出すのです。ということは1年で12回排卵日に出る卵子と精子がくっつけば、妊娠の可能性があるのです。しかし12回全てが、妊娠出来る卵子かどうかは、現代医学も持ってしても判定は出来ません。専門家曰く、妊娠の確率は、25歳ぐらいまでで12分の9回。35歳で12分の3回。39歳で12分の1回。40代でほぼゼロとのことです。なぜかというと、排卵が始まって妊娠出来るいい卵から排出するように体はなっていますので、歳を重ねると妊娠に至らない卵を排卵する可能性が高くなるのです。しかも35歳を境に卵巣や子宮も当然老化します。また「卵子の老化」という問題も出てきます。
(各データの出展「日本産婦人科学会」、「日本生殖医学会」の資料より抜粋。)
以上のように卵子の問題だけみても女性の年齢により「妊娠しやすさ」が大きく関わってきます。いざ自分が妊娠しにくい年代になって初めて、後悔や「妊娠が難しい」という現状に愕然とする方が多いのです。
そうならないためにも、高等教育からこの「妊娠とは」「不妊とは」ということを教育する必要があると思います。同時に社会全体として少子高齢化や人口減少に歯止めをかけるためにも、社会全体の問題としてどうしたらいいのか議論する必要があると思います。
「結婚」や「妊娠」という個人の価値観の問題ではありますが、巡り巡って少子高齢化、人口減少が、社会や経済の衰退を招き、国家の税収不足による増税、景気の低迷、介護福祉、移民の問題などと国民一人一人、社会全般に関わってくる大きな問題に繋がるのです。
出典:産みたいのに産めない ~卵子老化の衝撃~ - NHK クローズアップ現代+
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株式会社La pureté ラピュルテの代表取締役 柿谷圭之助と申します。大学にて医療、健康、美容について学び、これまで20年一貫して健康産業に従事しています。弊社は、サプリメント、化粧品、雑貨、食品の仕入卸販売と商品開発、講演活動を行っております。また医療、健康、食品、美容に関するライター、コピーライターもしております。仕事の依頼はHPからお願いします。
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