子育て中のがん患者 推計5万6000人もいるというニュース

子育て中にがんと診断される人は、年間、推計5万6000人に上り、その子どもたちは9万人近くになるとする調査結果を、国立がん研究センターのグループがまとめました。出産の高齢化が進むなか、子育て中のがん患者の実態が分かったのは初めてで、研究グループは、心理面で子どもを支える態勢作りなどが必要だとしています。

両親がいなくなるかもしれないという不安

僕が大学2年生の時のある朝、父が珍しく頭がかち割られるほど痛い、さらには片方の目が見えなくなったという症状があらわれ病院へ行きました。父は、どんなことがあっても仕事に行く人でしたので、病院へ行くなんて言い出すのは普通ではないと感じていました。

その日は、特段大学の授業もなかったので家で待機していたのですが、すると母から電話があり父が緊急入院するとのこと。それから、病院へ来て欲しいということを言われたので弟と一緒にすぐさま病院へ行きました。

病院へ行くと、緊急手術をしなくてはいけないということで先生から父の病状の説明がありました。病名は「くも膜下出血」。そんな病気の名前を聞いたことがなかったのでよくわからなかったのですが、よくよく聞くと半分の確率で亡くなるか植物状態になる可能性があると言われました。

その時、大学2年生だった僕は父がいなくなったらということを瞬時に頭の中を巡って真っ白になったことを覚えております。

子どもに病気をどう伝えるのかや心理面で子どもをどう支えるのか?

僕の場合は、大学2年生でしたので母を助けるべく最大限協力をいたしました。
弟が二人いるのですが、二人の弟になるべく負担をかけないように僕が母の手伝いを率先して行いました。

しかし、お子様が小さかった時はこのようにも行かないと思います。
僕自身、今病気になったら子供たちにどうやって病気を伝えるのかということを考えてしまうことがよくあります。

そんなとき、ご家族だけで無理をせず、子育てをサポートする公的な機関を利用するといいようです。

ファミリーサポートセンター

ファミリーサポートセンターは、子を持つすべての家庭を対象に、厚生労働省が支援する事業の一つとして、市区町村が運営しています。地域において育児の援助を受けたい人と援助を行いたい人がそれぞれ申し込んで会員となり、各市区町村のセンターが仲介して相互援助をサポートします。具体的には、保育施設への送り迎え、保育施設の時間外や学校の放課後などに子どもを預かる、通院などの際に子どもを預かる、保護者の病気や急用の場合に子どもを預かる、などの援助をしてくれます。
お住まいの近くのファミリーサポートセンターは、一般財団法人女性労働協会 サポートセンター検索より検索できます。

緊急保育

緊急保育とは、定員に空きのある緊急保育実施園で、保護者の病気などにより緊急に保育を必要とする子どもを一時的に預かる制度です。保育園に入所可能な月(年)齢から小学校就学前までの健康な子どもが対象となります。保護者の入院や通院、保護者が親族等の看護にあたるときなどに利用できます。
保育条件、期間などは保育園によって異なります。利用したい場合には、各市区町村の窓口にお問い合わせください。

がんの親を持つ子どものためのサポートグループ“HOPEツリー”

子育て中の親ががんになったとき、自分の病気の治療に加え、子どもに伝えるべきか、どのように伝えたらよいのか、この先子どもを支えていくことができるのか、など悩みも多いと思います。欧米では、病気のさまざまな時期に子どもの年齢に応じた伝え方についての情報を提供しています。米国のM.D.アンダーソンがんセンターで実施されている取組みが2008年に日本で紹介されたことをきっかけに、HOPEツリーというプロジェクトが立ち上がりました。
HOPEツリーは、チャイルド・ライフ・スペシャリストや臨床心理士、看護師、小児科医、医療ソーシャルワーカーで結成されたグループで、厚生労働省が支援しています。近年のがん患者さんの増加に伴い、日本においても子どもへの親のがんの告知は、非常にデリケートで重要な課題として取り上げられるようになりました。
HOPEツリーでは「子どもも含めた家族全体の支援が大切」という視点から、欧米で活用されている本やパンフレットの情報を日本語に翻訳して提供しています。がんになった親と子どもを周りで支えるご家族や学校関係の方々にも是非知っていただきたい情報です。

昔と違って今では、こういった行政の相談所を使うことができるようになっています。もっと病気の親をもつ子供の支援も進んでいってほしいものです。

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榎本正義

3人のパパです。仕事と家庭を両立をしているバツイチの女性上司を持つ39歳のサラリーマンです。

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